Sくんへ

何から話したらいいのかな。
 
電話をもらった時は3時まで眠れなかったよ。Sくんのことを書きたかったのに、他のエントリを先に上げてごめん。自分の中でなかなかまとまらなくて。
 
前に「ブログ読んでるよ〜」って言ってくれたから一縷の望みをかけてここに書くよ。もし読んでくれたら嬉しい。
 
私は電話ではうまくしゃべれないから、最後に送ったラインも既読にならないこと、気にしてる。
 
私はSくんみたいに親に大切に育ててもらってないから理解できないかもしれない。
 
知っての通り私は普通の人が楽にできることができなくてね、そんな私を親は嫌だったのかもしれない。
 
すごく冷たくて。要求が私の能力よりもずっと上で。学校に行けなくなった時「今まで育てたお金、どうやって返すの?」と返済方法の提示と使途明細を突きつけられたりした。
 
未だに右と左もあんまりわからないし、教習所にも6年くらい通ったんだ。
 
そんな『できないこと』の悩みにも乗ってくれて、アドバイスをくれたり、具体的に「こうしたらいい」と言ってくれたこと、メモしてとってあるよ。
 
なんかすごく嬉しくて。今までそんな親身に考えてくれる人、いなくて。
 
だけど無理させてしまっていたんだね。
 
優しいから無理と言えなかったんだろうね。
 
 
THE BLUE HERTSの「人にやさしく」という歌にこんな歌詞がある。
 
「やさしさだけじゃ 人は愛せないから ああなぐさめてあげられない 期待はずれの言葉をいう時に 心の中ではガンバレって言っている 聞こえて欲しいあなたにも ガンバレ!」©2001Interrise Inc. All Rights Reserved
 
https://www.youtube.com/watch?v=YoCxwscG7_k
 
 
Sくんも「頑張ってね」って言ってくれたね。
 
電話を切って悲しいとか辛いより『痛い』と感じた。
 
人も地球と同じ構造をしていて「内核→外核→マントル→地殻」と成っているように「魂→心→思考→身体」という構造をしているそうだよ。
 
きっと中の方が痛いんだと思う。それは私だけじゃなくてたぶんSくんも。
 
本当はこんなことを書くべきじゃないかもしれないんだ。私はまた、自分のことばかり考えているのかもしれない。
 
私は私なりに何か恩返しがしたくて。もしかして私と遊びに行ったりすることで楽しい思い出になったらいいなと思ったんだ。
 
『大好きな人と付き合う』というのが理想なのかもしれないけど『話したりしてて楽しいからなんとなく付き合う』というのもアリなように思う私は薄汚れた大人なんだろうね。
 
Sくんはすごく真っ直ぐできちんとしていてすごいと思う。
 
Sくんは私にとって羅針盤のような感じで接してくれて、もう相談できない今、とても不安です。
 
 
インドには因陀羅網というのがあって、たくさんの網目ひとつひとつに宝石があって、その宝石は人のことで、互いが互いを写しあって輝いているそうだよ。
 
これから出会う人や見るもの、経験することを通じてSくんの宝石の輝きが増すよう祈っています。
そしてSくんによって他の人を照らしてあげることを。