あいまいな宇宙の全て(後編)

前回のブログでは、あいまいさについて言及した。
 
私はこの世界は基本的にあいまいで、だからこそ自分で決めた通りになってしまうことを知っているので、続きを書くのが憚られた。
 
白黒の勾玉でできた円の、白には黒の、黒には白の、それぞれの小さな点があって、たとえば白が自分で決めた思い通りの世界だとするよ?
私は基本的に白い、自分で決めた世界にいるけど、その中には黒い点があるだろう?
今日はその話をするよ。
 
私は断捨離気味に「ああ、部屋にものが多いな、全部メルかってシンプルな、上等なものだけ少し使って暮らしたい」と思って、メルカリで得た資金を元に無印良品のベッドカバーや掛け布団カバー、ケットなんかを買った。
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あいまいな宇宙の全て(前編)

タイトルを結構考えたけど、無難なものにした。
 
 大江健三郎は川端康成著「美しい日本の私」について、『きわめて美しくきわめてあいまい』と言っている。その際のあいまいには<vague(ヴェイグ)>が使われている。vagueの意味は<漠然とした>とある。
 
他方、大江健三郎著「あいまいな日本の私」のあいまいとは同じあいまいでも<ambiguous(アムビギュアス)>の方なのだそうだ。「あいまいな日本の私」は「美しい日本の私」の批判、要するに「ディスる」ために書かれたものと言える。
 
ambiguousの意味は同じあいまいでも<両義性>という性質が濃いものだろう。両義性とは一つのことがらの中に二つの意味を持つものとしてあいまいと言える。「インテリアとしての家電」なんかがそうじゃないかと思う。一つに二つの意味が内包されている状態。
 
なんでこんな有名な先生を引き合いに出しているのかというと、私は両氏をディスりたい訳ではなく、私のあいまいさについて書きたいのだが、あいまいという日本語はとてもあいまいで、私が使いたいあいまいは<ambivalence(アムビバレンス)>だと思う。ambivalenceは<両価性>という意味で要するに「好きだけど嫌い」といったところだろう。心理学などで使われている。
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Sくんへ

何から話したらいいのかな。
 
電話をもらった時は3時まで眠れなかったよ。Sくんのことを書きたかったのに、他のエントリを先に上げてごめん。自分の中でなかなかまとまらなくて。
 
前に「ブログ読んでるよ〜」って言ってくれたから一縷の望みをかけてここに書くよ。もし読んでくれたら嬉しい。
 
私は電話ではうまくしゃべれないから、最後に送ったラインも既読にならないこと、気にしてる。
 
私はSくんみたいに親に大切に育ててもらってないから理解できないかもしれない。
 
知っての通り私は普通の人が楽にできることができなくてね、そんな私を親は嫌だったのかもしれない。
 
すごく冷たくて。要求が私の能力よりもずっと上で。学校に行けなくなった時「今まで育てたお金、どうやって返すの?」と返済方法の提示と使途明細を突きつけられたりした。
 
未だに右と左もあんまりわからないし、教習所にも6年くらい通ったんだ。
 
そんな『できないこと』の悩みにも乗ってくれて、アドバイスをくれたり、具体的に「こうしたらいい」と言ってくれたこと、メモしてとってあるよ。
 
なんかすごく嬉しくて。今までそんな親身に考えてくれる人、いなくて。
 
だけど無理させてしまっていたんだね。
 
優しいから無理と言えなかったんだろうね。
 
 
THE BLUE HERTSの「人にやさしく」という歌にこんな歌詞がある。
 
「やさしさだけじゃ 人は愛せないから ああなぐさめてあげられない 期待はずれの言葉をいう時に 心の中ではガンバレって言っている 聞こえて欲しいあなたにも ガンバレ!」©2001Interrise Inc. All Rights Reserved
 
https://www.youtube.com/watch?v=YoCxwscG7_k
 
 
Sくんも「頑張ってね」って言ってくれたね。
 
電話を切って悲しいとか辛いより『痛い』と感じた。
 
人も地球と同じ構造をしていて「内核→外核→マントル→地殻」と成っているように「魂→心→思考→身体」という構造をしているそうだよ。
 
きっと中の方が痛いんだと思う。それは私だけじゃなくてたぶんSくんも。
 
本当はこんなことを書くべきじゃないかもしれないんだ。私はまた、自分のことばかり考えているのかもしれない。
 
私は私なりに何か恩返しがしたくて。もしかして私と遊びに行ったりすることで楽しい思い出になったらいいなと思ったんだ。
 
『大好きな人と付き合う』というのが理想なのかもしれないけど『話したりしてて楽しいからなんとなく付き合う』というのもアリなように思う私は薄汚れた大人なんだろうね。
 
Sくんはすごく真っ直ぐできちんとしていてすごいと思う。
 
Sくんは私にとって羅針盤のような感じで接してくれて、もう相談できない今、とても不安です。
 
 
インドには因陀羅網というのがあって、たくさんの網目ひとつひとつに宝石があって、その宝石は人のことで、互いが互いを写しあって輝いているそうだよ。
 
これから出会う人や見るもの、経験することを通じてSくんの宝石の輝きが増すよう祈っています。
そしてSくんによって他の人を照らしてあげることを。
 
 
 
 
 

天丼とお約束

 
 
 
 
 
題名でピンとくる人はお笑い好きですね。
 
お笑いで言うところの『天丼』は同じボケを何度も言うことを指します。これは天丼にエビが2本入っていることから来ているそうです。
 
私は空手をしているので大会などで記入する用紙に身長・体重を書くので薄々バレることもあるけど、女子の部は-55kg+55kgのことが多いので、55kg以上の人には具体的に聞く必要はない。
 
80kgだろうが56kgだろうが同じ『+55kg』として試合するんです。
 
 
 
前、試合会場で空手の先輩に「雨音さんて80kgくらいですか?」と聞かれた。防具を付けているので多少がっちりめに見えるかもしれないけど、私は70kgの大台を超えたことはない。
 
むしろ昔はもやしっ子で50kgもなかった。170cmあるので相当なもやしだ。
 
「そんなにないです」
彼は続けた。「じゃあ70kgぐらいですか?」「そんなにないです」「じゃあ何キロなんですか?」
 
そんなこんなでみんなの前で体重を発表するはめになった。
釈然としない顔をしていた。
 
 
大会も終わり、稽古後にまた聞かれた。
 
 
「雨音さんて体重70kgくらいでしたっけ?」
 
はい天丼キター。
 
 
 
違います、『逆』です。と言いたい。
 
男性が女性に、特に意中の女性に体重を聞く場合、少なめに見積もって
 
男性「雨音さんて50kgくらいですか?」
雨音「そんな、もっとありますよ〜」
男性「へー、見えないですね!」
雨音「そうですか、嬉しいです、ありがとうございます!」
 
な〜んて女性を喜ばせるのが『お約束』ですよね。
なので彼にとって私は意中の人ではないのでしょう。
 
 
 
彼(道場の先輩ですが頭をクリアにするために一人称で書いています)は多め多めに私の体重を言う。
 
以前「雨音さんはすごく辛い事や深い悲しみがあって、ヤケになってるイメージですね」と言われ、考えて「????加護亜依みたいな感じですか?」と言ったら「イヤーーーーー、マツコデラックスとか?」
と言われたことがある。
 
 
 
私は壇蜜や山口小夜子に似ていると言われたことが何度かあるけど、マツコデラックスは初めてだ。
 
 
 
以前繁華街でキャッチに遭った話を別の人に言ったら「熟女好きとか、デブ専とかもいるからね〜」と言われた時は「デリカシーがない人だ」と思ったけど、もしかしたら私の体重を頻繁に聞いてくる彼は「ぽっちゃり好き」なのかもしれない、と思った。
いや、マツコデラックスと言うからにはまあはっきり言って「デブ」が好きなのかと思ったのだ。
 
 
 
そう考えると天丼とお約束がひっくり返る。
 
男性「雨音さんて70kgくらいですか(俺の好きなデブかな?)」
雨音「すみません、そんなにないです!」
男性「95kgくらいに増やしたら無敵になるかもしれませんよ」
雨音「そうですか、嬉しいです、ありがとうございます!」
 
Happy end.
 
 
 
こっちをお約束のように何度も言っているのに気づかなかった私の方が鈍感なのかもしれない。
 
つまり彼は何度も何度も褒めてくれていたのかもしれない。
でも私は自分が太めになるのはイヤなのです。
 
彼が太めの女性が好きなのかどうか、その辺の真偽はおいおいわかったり、わからなかったりするのでしょう。
 
人の価値観によって『天丼とお約束はひっくりかえる』というお話しでした。
 
 
 

日常生活がうまく送れない人というのは具体的にこうなっている

「日常生活がうまく送れない」と嘆く少数の人には「あるある」なんだろうけど、具体的に何がどうできないのかをうまく説明できる、という人も少数だろう。
 
だからここは一つ、私が出張って書いてみようと思う。
 
私は縁あって文章を書いたり遊んだりして暮らしているが、例えば温泉の事について書け、となった場合、温泉なんか難しくて行けない。だから行った事がない。調べて書くしかないのだけど、まあ、ちょっと近くのスーパー銭湯に行ってみようかな、とも思う。
 
 
 
ちなみに私は「半導体」がなんなのか、最後までわからないまま1200文字を書いた事があるけど、そういうのに良心の呵責を覚えていたら仕事なんかできない。けどまあ、今日は寒いし、ちょっとスーパー銭湯に行ってみた。
 
 
 
そしたらいきなり「スパリゾート○○」とか放送で言ってるじゃん。推敲する際に「スーパー銭湯」を「スパリゾート」に書き換える事も少し考える。
 
 
 
じゃあ日常生活がうまく送れない私について今から説明するね。
 
スパリゾートに行く際に、身体を洗うタオル、フェイスタオル2枚、シャンプー、リンス、ボディソープ、洗顔料、化粧水、乳液、クリームなんかを手提げに入れていたので、ロッカー室に行って服を脱ぐ。もうロッカーの鍵が閉まらない。3箇所ロッカーを変えて「係の人来ないかな、壊れてるロッカー多いよ」と思っていた。
 
けど「下のボタンを押して回す」の注意書きを見つけてホッとする。この鍵をなくしたら5千円かかると書いてある。私は注意深く生きてるから、財布とかケータイをなくした事がない。
 
それでシャンプー、リンス、ボディソープ、身体洗うタオル、フェイスタオルを持って浴室に入る。
 
もうみんなプロなんだよ。私みたいにバラで持ってる人なんかいなくてね、プラスチックのカゴに入れて棚に置いてる。おばあちゃんもそうしてる。それでシャワーのところを見るとシャンプーもリンスもボディソープもあるの。
 
とりあえずバラでそこの隅に置いて露天風呂入る。
 
 
ああ、空気が涼しくてお湯が温かいというのは気持ちがいいんだなあ、と思う。
 
 
私なんかもう立派なおばちゃんなんだけど、もっと立派な獣のようなおばちゃんや溶けた餅のようなおばあちゃんとかがいてしばらくじっとする。おしゃれな植木とか植わってて「これがリゾート部分か」とか思う。
 
 
 
サウナもなんか凝った名前でね、中は薄暗くて入ったら桶いっぱいの塩がある。これはなんだ?と思って座ってくつろいでる人を見ると股の間に塩を貯めて、それを掬って腕なんかに塗ってる。
 
ああ、股に挟んで保管するのかと思っておもむろに中腰になり備え付けの大きいスプーンで股の間に詰める。
 
歩けないじゃん。
 
一応空手やってるからね、足腰にはまあまあ自信があるけど、一歩でも踏み出したら塩が落下、そう思うと中腰で股の間に塩を詰めたまましばらく空気椅子のような事をして考えた。
 
一旦リセットしよう。
 
股の間の塩を手で掬って椅子に移動しようとして「かけ湯をしてください」というのを見つける。しょうがないからもう塩ごとかけ湯する。「私は塩水がかけたかったんです」みたいな落ち着いた顔で。
 
それで改めて左手に塩を盛って椅子に移動する。
 
事なきを得たね。
 
なんだかわからないんだよ。なんでサウナで塩を塗るのか、とか、股に挟んで保管するのか、とか。万事がそんな感じでね。前にスポーツジムでメガネをかけたままサウナに入って「熱っつっ!!!!」ってなったりとか。どっと疲れて早く帰りたいと思って、浴室を出て顔を洗うの忘れてて、洗ってから気づいたけどトイレの手洗うところだった。
 
フラットじゃん?床が地続きというか。バリアフリーって言うのかな、わかんないよ。
 
外に出てマッサージとかあるのに気づく。足裏やってもらおうかなと思ってお願いする。マッサージしてくれてる人にこんなひどい目にあった、おばあちゃんとかプロですよね、と説明したら「お客様面白いですね〜言われませんか?」と言うので「言われますよ、でも私は真面目にやってるんですよ」と言う。続けて「でも思い切ってなんでもやってみる、っていうのはいいですよね」と言うと「遠くからいらしたんですか」と言う。「いえ、自転車で来ました」「ここもう3年前にオープンしたんですよ」笑って「何か忘れたりしてもフロントで貸してくれますし、大丈夫ですよ」と言う。
 
日常生活がうまく送れない人というのは、万事が万事、そんな感じでね、何がどう、とうまく説明できないもんなんだ。
 
少しでもご理解いただけたなら幸い。
 

『結核』『頚椎椎間板ヘルニア』『ヘアカラー』後編

先日、 耳鼻科に行って総合病院の循環器内科に行くように言われたその日の午後には総合病院に電話をしていた。
 
「すみません、循環器内科にかかりたいのですが受付の曜日や時間を教えて貰えますか」
総合病院なら、大きいのだろうし、物事がすっと行くと思ったのだがここで受付の女性はこう言った。
 
「循環器科ですか?内科ですか」
「や、循環器内科に行くように言われたんですけど」
「ここには循環器内科というのはなく、循環器科と内科がありますので、循環器科でわからなければ内科にかかることもできますよ」
 
 
 
つまりあれだ、オムそばを食べろと言われたけどそんな1度で2度おいしいみたいな都合のいいのはやってなくて、オムライスで納得いかなければ焼きそばもあるよ、みたいな、つまり総合病院てのはフードコートのようなものなんだろ、と思って午後の受付を待ってから向かった。
 
まずは循環器科に向かう。
 
そしたら血圧とか測って心電図を取るように言われる。
 
心電図室でベッドに仰向けになり、服や下着をまくる。クリップみたいなのを付けて行くんだけど、私からはその様子が見えないからくすぐったくて笑ってしまう。看護師はそんなのはお構いなしにどんどんクリップを付けていく。
 
終わってまた循環器科に戻ると「異常はないですね〜頚椎椎間板ヘルニアをやっているなら整形外科で診てもらうといいでしょう」
と医師は告げ、あ、焼きそばじゃないんだ、と思う。
 
 
 
整形外科の前で待っていると「あいだみつをさ〜ん」と呼ぶ声が聞こえ、そっちを見る。まだ学生みたいだ。次に皮膚科の方で「たかはしまりこさ〜ん」と呼ぶ。派手目なお姉さんが入っていく。
 
なんだろ。耳鼻科で狐につままれたような気分を引きずったまま来たからそんな偶然があるのかなと思っていると「さいとうゆき・・」と聞こえ、ぎょっとすると「こ、さ〜ん」と聞こえ、なんだかほっとする。
理由はわからないけど1日に3人揃ったらやばい気がした。
 
 
 
私も整形外科に呼ばれ、レントゲンを取るように言われる。ほんとにフードコートみたいだと思う。
 
行った時間が遅かったからか、もうあがる医師と看護師とみられる男女4人がこれから飲みに行くみたいな、えーセンセ、今度私も〜とか聞こえる。ざっくばらんなところなんだなと思う。
 
レントゲンの結果は「少しヘルニア気味になっていて、痛いでしょう、わかります。湿布出しときますね」と言われてもう人がまばらになった総合病院の受付でお会計をして、その時にああ、ここの病院は立ち飲み屋方式ではないんだな、と思う。
 
 
 
そのあと薬局で湿布をもらう(ま、買うんだけど)時に「首痛めちゃったんですか〜お大事にして下さいね」とか言われる。
いや違うんですよ「目が回る」「寝っころがると目の前が銀色になって音が聞こえづらい」で、ガンゼンアンコクショウなんですよ、と思いながらもヘラヘラして「ありがとうございます」とか言う。
 
まあつまり私は、湿布をもらうために1日立ち飲み屋とフードコートをはしごした、というような気分になってなんだかわからないなあ、釈然としないなあ。
 
まあ、人生とは不条理なもんだし、楽しかったのでいいや。私ももうトシだし、よくわからない症状が出てもそれを100として頑張るしかないんだろうと無理に納得して首に湿布を貼った。
 

『結核』『頚椎椎間板ヘルニア』『ヘアカラー』前編

突然ですが私は空手をやっているのですが、稽古中に回ったり、まあもっと言えば首を回したり、そんな時に目が回る事があって困っていた。
 
師範にも「関東大会が近いから、治してから稽古した方がいいのでは」と言われてまずは耳鼻科に行ってみた。
 
 
耳鼻科に行くのは初めてで、入ってみると薄暗く音楽などもかかっておらず「大将、やってる・・・?」という感じで奥へ入っていった。患者は誰もいなかった。
 
受付の女性に問診票を渡され、書くように言われる。
問診票には「今まで大きな病気にかかりましたか?」というお決まりの質問があり、耳鼻科とはおよそ関係がなさそうな『結核』『頚椎椎間板ヘルニア』などがあり、チェックする。
 
そして一番下に『ヘアカラー』というのがあって混乱する。
 
「今まで大きな病気にかかりましたか?」→『ヘアカラー』
 
もしかして『ヘアカラーを美容院ではなく(まあ美容院でもいいけど)自宅でした際に耳に入ったかもしれない、それで耳の調子が悪い可能性がある』の略だったり、あるいは「ヘアカラーというのはみんな気軽にやっているけど、あれは害毒でしかなく、そんな事を耳鼻科の医師がおおっぴらに言うのは気が引けるから警告を兼ねて大きな病気の欄に入れた俺親切で物知り」と医者が思っている主張を書いたのかもしれない。ワクチン接種などと同じように危険な事なんだけど言いづらいから、みたいな。
 
つまり私は『結核』『頚椎椎間板ヘルニア』『ヘアカラー』に罹ったという事になった。
 
同時にパーマなどはいいのか?という疑問が浮かぶけど、きりがないので自分の中でスルーする。そのことは「今まで大きな病気にかかりましたか?」→『パーマ』という問診票に出くわしたら考えよう、と自分を鼓舞する。
 
いきなり問診票でどっと疲れる。スルーすればいいのだけど「神は細部に宿る」の精神で生活してるから見過ごせない。
まあでもヘアカラーもした事あるし丸を付ける。そして診察室に。
 
来院理由の欄には「目が回る」「寝っころがると目の前が銀色になって音が聞こえづらい」など書いていた。
 
診察では「どんな時に目が回るの?」と問われ「空手をやってるんですけど」と言うと「なに?今なんて言ったの?」とおじさんとおじいさんの中間くらいの先生が言う。「や、空手です。で、回ったり目を開けて首回したりすると気持ち悪くなったりして・・・試合もあるので」と言うと「寝っころがると目の前が銀色になって音が聞こえづらいのは、眼前暗黒症と言ってね」みたいな空手の話はいいんかい!みたいなのと同時にガンゼンアンコクショウという言葉の響に気をとられる。
 
とにかく検査しようってなって耳の中を見たり、瓶底みたいなメガネをかけて横見たり上見たりする。
 
「耳鼻科的には中耳や外耳、三半規管の機能が脳の中枢神経によって阻害されている。という訳ではないです」
 
ないんかい!すごい一生懸命話を聞いてしまったじゃないか、と思いつつ「この先生は英語が苦手だな」と思う。
「You are not〜」という言い回しをしない。
先生は続ける。
 
「一度、総合病院の循環器内科にかかって診てもらうのがいいです。内科と言っても循環器内科の他に神経内科や腎臓内科とか糖尿内科とかあるけど循環器内科ね」
 
と単語をいっぱい出す。この先生は名詞が好きなようだ。
 
礼を言って外に出ようとする。と「お会計お願いします」と診察室内で言われる。見るとこの病院は診察室を出て前の受付でお金を払うのではなく、立ち飲み屋などで見かけられる「揚げはんぺん」と注文して受け取る時に小銭を払う方式を採用しているらしく、驚く。
 
じゃあもうドア開けたら診察室でいいじゃんね。
 
耳鼻科だけでどっと疲れて、これから総合病院の事も書こうと思いますが、夜か明日になるかと思います。