好きな人と食べるごはん

ある人と焼肉を賭けようと言ったら「そんな賭けはしません」と言われた。

じゃあ好きな食べ物でいいですよ?

と言ったら「好きな食べ物はない」と返って来た。

 

そんな人が運動の後、BCAA(必須アミノ酸)を飲んで

「美味しい」

と言っていた。事件ですよ。

 

人は美味しく感じる食べ物が好きだから、その人はBCAAが好きだと言える。今度BCAA賭けましょう。屁理屈である。

 

「好きな食べ物はない」というのは「アンタと一緒にご飯を食べる気はない」という事の意味である、くらいの分別はつく年頃。

 

 

 

話は変わり、空手の鍛錬の際に使う砂袋の砂を買いにスーパービバホームへ友人の車で行った。何しろ80kgだ。

 

無事セメント用の砂を見つけて(店員さんも謎だったろう、砂を買うのは私も生まれて初めての事です)ベランダをウッドデッキにしたい、ネコがいる!などはしゃいでて、魚コーナーで水槽に泳ぐ熱帯魚に興味を持って見ていた。

 

見ていたら昔飼ってたし欲しくなって、しばらく時間をくってしまった。

10分か15分だろうか、友人が見当たらない。電話しても出ない。ネコの方にもいない。

何度かラインを送っても既読にならない。心配になる。

 

あ、そうだと思い駐車場へ向かう。

 

ねえよ車。

 

「魚と俺、どっちが好き?」なんてめんどくさい事聞かれる前にいなくなって腹も立たない。

 

魚は見るのも食べるのも好きなんですよ。

 

スーパービバホームのお会計の所で配送してくれるのか聞く。

80kgのセメント用砂と熱帯魚セット、ネコの草を積んで、店員さんは「今聞く!?」みたいな顔をする。配送してくれるようだ。

 

配送カウンターの『研修中』の腕章を付けたおそらくパートの女性に「や〜、なんだか熱帯魚見てたら友達が帰っちゃって」と言うと、びっくりして、しかし努めて気楽な風で「そうなんですか!お魚眺めて仲直り出来るといいですね」と優しく微笑んでくれた。私も微笑んだ。

 

実際にお魚眺めて仲直りしようと思った訳ではなく、その女性の言葉に微笑んだのだ。勘違いしないで欲しい。

80kgの砂などを放って帰る友人より比べ物にならないくらい、あなたは素敵で価値のある人だと胸を張って欲しい。

凄く優しくていい人だし、クレバーだ。きっと若い頃はCAでもしてたのだろう。

 

でも

「今度一緒にお魚眺めましょう」

 

言わないね〜。食べもしないし。

私は魚は見るのも食べるのも好きだけど、その人とは見もしないし食べもしないね。

 

結局、好きな食べ物は「好きな人と食べる食べ物」、という事になる。

 

よく男性が女性に何が食べたいか、とデート中に聞く事がある。何でもいいよと言っても文句を言う理由は、

 

男「何食べたい?」

女「何でもいいよ!」

男「松屋でいい?」

女「          」

 

となるそうだけど、それの無言のスネ方は女がワガママなのではなく、あなたと松屋を食べてもつまらない=元が取れない=「なぜなら私はヒール履いて疲れたしお化粧したり洋服選んだり、もっと言うとそれらを働いて買って使い、あなたを喜ばせる事が自分の幸せに繋がりそうだから投資してるのに、松屋はねーだろ、ふざけてんのか?私はそんな安い女じゃない、でもそんな事言ったら打算的だしこれまでの投資がパー!」と言われてるようなものだ。

 

本当に好きな人と食べるご飯なら、白飯に紅生姜でも美味しいのだ。

進化論

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私は文章を書くとき、ほとんど何も考えずに書き出して、何も考えずに落とす事ができるのですが、この文章は誰にも知られたくないからか、でも知って欲しいとどこかで思っているからか、言葉をえらんで慎重に書きます。

 

ある要件があるからいつ電話したらいいですか、とメールしたら電話が来た。

 

Oさんはタイ料理屋ができたら行きますか?」って聞いたら「いやー、行きませんね」「じゃあ、よく行く定食屋とかで新しいメニューができたら早速食べてみますか?」「メニューにもよりますね、てゆうか何の話ですか?」っていうから、Oさんは、古代人ていうか古代の記憶がひとより強いからよく知らないものと人がイヤなんですよ。古代の人って今みたく情報がないから、このキノコ食べたら死ぬかもとかだったじゃないですか〜とか話してたら「仕事中なんでまた夜電話します」と言われた。

 

 

軽く折れる。でも夜また電話した。

 

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あいまいな宇宙の全て(後編)

前回のブログでは、あいまいさについて言及した。
 
私はこの世界は基本的にあいまいで、だからこそ自分で決めた通りになってしまうことを知っているので、続きを書くのが憚られた。
 
白黒の勾玉でできた円の、白には黒の、黒には白の、それぞれの小さな点があって、たとえば白が自分で決めた思い通りの世界だとするよ?
私は基本的に白い、自分で決めた世界にいるけど、その中には黒い点があるだろう?
今日はその話をするよ。
 
私は断捨離気味に「ああ、部屋にものが多いな、全部メルかってシンプルな、上等なものだけ少し使って暮らしたい」と思って、メルカリで得た資金を元に無印良品のベッドカバーや掛け布団カバー、ケットなんかを買った。
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あいまいな宇宙の全て(前編)

タイトルを結構考えたけど、無難なものにした。
 
 大江健三郎は川端康成著「美しい日本の私」について、『きわめて美しくきわめてあいまい』と言っている。その際のあいまいには<vague(ヴェイグ)>が使われている。vagueの意味は<漠然とした>とある。
 
他方、大江健三郎著「あいまいな日本の私」のあいまいとは同じあいまいでも<ambiguous(アムビギュアス)>の方なのだそうだ。「あいまいな日本の私」は「美しい日本の私」の批判、要するに「ディスる」ために書かれたものと言える。
 
ambiguousの意味は同じあいまいでも<両義性>という性質が濃いものだろう。両義性とは一つのことがらの中に二つの意味を持つものとしてあいまいと言える。「インテリアとしての家電」なんかがそうじゃないかと思う。一つに二つの意味が内包されている状態。
 
なんでこんな有名な先生を引き合いに出しているのかというと、私は両氏をディスりたい訳ではなく、私のあいまいさについて書きたいのだが、あいまいという日本語はとてもあいまいで、私が使いたいあいまいは<ambivalence(アムビバレンス)>だと思う。ambivalenceは<両価性>という意味で要するに「好きだけど嫌い」といったところだろう。心理学などで使われている。
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Sくんへ

何から話したらいいのかな。
 
電話をもらった時は3時まで眠れなかったよ。Sくんのことを書きたかったのに、他のエントリを先に上げてごめん。自分の中でなかなかまとまらなくて。
 
前に「ブログ読んでるよ〜」って言ってくれたから一縷の望みをかけてここに書くよ。もし読んでくれたら嬉しい。
 
私は電話ではうまくしゃべれないから、最後に送ったラインも既読にならないこと、気にしてる。
 
私はSくんみたいに親に大切に育ててもらってないから理解できないかもしれない。
 
知っての通り私は普通の人が楽にできることができなくてね、そんな私を親は嫌だったのかもしれない。
 
すごく冷たくて。要求が私の能力よりもずっと上で。学校に行けなくなった時「今まで育てたお金、どうやって返すの?」と返済方法の提示と使途明細を突きつけられたりした。
 
未だに右と左もあんまりわからないし、教習所にも6年くらい通ったんだ。
 
そんな『できないこと』の悩みにも乗ってくれて、アドバイスをくれたり、具体的に「こうしたらいい」と言ってくれたこと、メモしてとってあるよ。
 
なんかすごく嬉しくて。今までそんな親身に考えてくれる人、いなくて。
 
だけど無理させてしまっていたんだね。
 
優しいから無理と言えなかったんだろうね。
 
 
THE BLUE HERTSの「人にやさしく」という歌にこんな歌詞がある。
 
「やさしさだけじゃ 人は愛せないから ああなぐさめてあげられない 期待はずれの言葉をいう時に 心の中ではガンバレって言っている 聞こえて欲しいあなたにも ガンバレ!」©2001Interrise Inc. All Rights Reserved
 
https://www.youtube.com/watch?v=YoCxwscG7_k
 
 
Sくんも「頑張ってね」って言ってくれたね。
 
電話を切って悲しいとか辛いより『痛い』と感じた。
 
人も地球と同じ構造をしていて「内核→外核→マントル→地殻」と成っているように「魂→心→思考→身体」という構造をしているそうだよ。
 
きっと中の方が痛いんだと思う。それは私だけじゃなくてたぶんSくんも。
 
本当はこんなことを書くべきじゃないかもしれないんだ。私はまた、自分のことばかり考えているのかもしれない。
 
私は私なりに何か恩返しがしたくて。もしかして私と遊びに行ったりすることで楽しい思い出になったらいいなと思ったんだ。
 
『大好きな人と付き合う』というのが理想なのかもしれないけど『話したりしてて楽しいからなんとなく付き合う』というのもアリなように思う私は薄汚れた大人なんだろうね。
 
Sくんはすごく真っ直ぐできちんとしていてすごいと思う。
 
Sくんは私にとって羅針盤のような感じで接してくれて、もう相談できない今、とても不安です。
 
 
インドには因陀羅網というのがあって、たくさんの網目ひとつひとつに宝石があって、その宝石は人のことで、互いが互いを写しあって輝いているそうだよ。
 
これから出会う人や見るもの、経験することを通じてSくんの宝石の輝きが増すよう祈っています。
そしてSくんによって他の人を照らしてあげることを。
 
 
 
 
 

天丼とお約束

 
 
 
 
 
題名でピンとくる人はお笑い好きですね。
 
お笑いで言うところの『天丼』は同じボケを何度も言うことを指します。これは天丼にエビが2本入っていることから来ているそうです。
 
私は空手をしているので大会などで記入する用紙に身長・体重を書くので薄々バレることもあるけど、女子の部は-55kg+55kgのことが多いので、55kg以上の人には具体的に聞く必要はない。
 
80kgだろうが56kgだろうが同じ『+55kg』として試合するんです。
 
 
 
前、試合会場で空手の先輩に「雨音さんて80kgくらいですか?」と聞かれた。防具を付けているので多少がっちりめに見えるかもしれないけど、私は70kgの大台を超えたことはない。
 
むしろ昔はもやしっ子で50kgもなかった。170cmあるので相当なもやしだ。
 
「そんなにないです」
彼は続けた。「じゃあ70kgぐらいですか?」「そんなにないです」「じゃあ何キロなんですか?」
 
そんなこんなでみんなの前で体重を発表するはめになった。
釈然としない顔をしていた。
 
 
大会も終わり、稽古後にまた聞かれた。
 
 
「雨音さんて体重70kgくらいでしたっけ?」
 
はい天丼キター。
 
 
 
違います、『逆』です。と言いたい。
 
男性が女性に、特に意中の女性に体重を聞く場合、少なめに見積もって
 
男性「雨音さんて50kgくらいですか?」
雨音「そんな、もっとありますよ〜」
男性「へー、見えないですね!」
雨音「そうですか、嬉しいです、ありがとうございます!」
 
な〜んて女性を喜ばせるのが『お約束』ですよね。
なので彼にとって私は意中の人ではないのでしょう。
 
 
 
彼(道場の先輩ですが頭をクリアにするために一人称で書いています)は多め多めに私の体重を言う。
 
以前「雨音さんはすごく辛い事や深い悲しみがあって、ヤケになってるイメージですね」と言われ、考えて「????加護亜依みたいな感じですか?」と言ったら「イヤーーーーー、マツコデラックスとか?」
と言われたことがある。
 
 
 
私は壇蜜や山口小夜子に似ていると言われたことが何度かあるけど、マツコデラックスは初めてだ。
 
 
 
以前繁華街でキャッチに遭った話を別の人に言ったら「熟女好きとか、デブ専とかもいるからね〜」と言われた時は「デリカシーがない人だ」と思ったけど、もしかしたら私の体重を頻繁に聞いてくる彼は「ぽっちゃり好き」なのかもしれない、と思った。
いや、マツコデラックスと言うからにはまあはっきり言って「デブ」が好きなのかと思ったのだ。
 
 
 
そう考えると天丼とお約束がひっくり返る。
 
男性「雨音さんて70kgくらいですか(俺の好きなデブかな?)」
雨音「すみません、そんなにないです!」
男性「95kgくらいに増やしたら無敵になるかもしれませんよ」
雨音「そうですか、嬉しいです、ありがとうございます!」
 
Happy end.
 
 
 
こっちをお約束のように何度も言っているのに気づかなかった私の方が鈍感なのかもしれない。
 
つまり彼は何度も何度も褒めてくれていたのかもしれない。
でも私は自分が太めになるのはイヤなのです。
 
彼が太めの女性が好きなのかどうか、その辺の真偽はおいおいわかったり、わからなかったりするのでしょう。
 
人の価値観によって『天丼とお約束はひっくりかえる』というお話しでした。
 
 
 

日常生活がうまく送れない人というのは具体的にこうなっている

「日常生活がうまく送れない」と嘆く少数の人には「あるある」なんだろうけど、具体的に何がどうできないのかをうまく説明できる、という人も少数だろう。
 
だからここは一つ、私が出張って書いてみようと思う。
 
私は縁あって文章を書いたり遊んだりして暮らしているが、例えば温泉の事について書け、となった場合、温泉なんか難しくて行けない。だから行った事がない。調べて書くしかないのだけど、まあ、ちょっと近くのスーパー銭湯に行ってみようかな、とも思う。
 
 
 
ちなみに私は「半導体」がなんなのか、最後までわからないまま1200文字を書いた事があるけど、そういうのに良心の呵責を覚えていたら仕事なんかできない。けどまあ、今日は寒いし、ちょっとスーパー銭湯に行ってみた。
 
 
 
そしたらいきなり「スパリゾート○○」とか放送で言ってるじゃん。推敲する際に「スーパー銭湯」を「スパリゾート」に書き換える事も少し考える。
 
 
 
じゃあ日常生活がうまく送れない私について今から説明するね。
 
スパリゾートに行く際に、身体を洗うタオル、フェイスタオル2枚、シャンプー、リンス、ボディソープ、洗顔料、化粧水、乳液、クリームなんかを手提げに入れていたので、ロッカー室に行って服を脱ぐ。もうロッカーの鍵が閉まらない。3箇所ロッカーを変えて「係の人来ないかな、壊れてるロッカー多いよ」と思っていた。
 
けど「下のボタンを押して回す」の注意書きを見つけてホッとする。この鍵をなくしたら5千円かかると書いてある。私は注意深く生きてるから、財布とかケータイをなくした事がない。
 
それでシャンプー、リンス、ボディソープ、身体洗うタオル、フェイスタオルを持って浴室に入る。
 
もうみんなプロなんだよ。私みたいにバラで持ってる人なんかいなくてね、プラスチックのカゴに入れて棚に置いてる。おばあちゃんもそうしてる。それでシャワーのところを見るとシャンプーもリンスもボディソープもあるの。
 
とりあえずバラでそこの隅に置いて露天風呂入る。
 
 
ああ、空気が涼しくてお湯が温かいというのは気持ちがいいんだなあ、と思う。
 
 
私なんかもう立派なおばちゃんなんだけど、もっと立派な獣のようなおばちゃんや溶けた餅のようなおばあちゃんとかがいてしばらくじっとする。おしゃれな植木とか植わってて「これがリゾート部分か」とか思う。
 
 
 
サウナもなんか凝った名前でね、中は薄暗くて入ったら桶いっぱいの塩がある。これはなんだ?と思って座ってくつろいでる人を見ると股の間に塩を貯めて、それを掬って腕なんかに塗ってる。
 
ああ、股に挟んで保管するのかと思っておもむろに中腰になり備え付けの大きいスプーンで股の間に詰める。
 
歩けないじゃん。
 
一応空手やってるからね、足腰にはまあまあ自信があるけど、一歩でも踏み出したら塩が落下、そう思うと中腰で股の間に塩を詰めたまましばらく空気椅子のような事をして考えた。
 
一旦リセットしよう。
 
股の間の塩を手で掬って椅子に移動しようとして「かけ湯をしてください」というのを見つける。しょうがないからもう塩ごとかけ湯する。「私は塩水がかけたかったんです」みたいな落ち着いた顔で。
 
それで改めて左手に塩を盛って椅子に移動する。
 
事なきを得たね。
 
なんだかわからないんだよ。なんでサウナで塩を塗るのか、とか、股に挟んで保管するのか、とか。万事がそんな感じでね。前にスポーツジムでメガネをかけたままサウナに入って「熱っつっ!!!!」ってなったりとか。どっと疲れて早く帰りたいと思って、浴室を出て顔を洗うの忘れてて、洗ってから気づいたけどトイレの手洗うところだった。
 
フラットじゃん?床が地続きというか。バリアフリーって言うのかな、わかんないよ。
 
外に出てマッサージとかあるのに気づく。足裏やってもらおうかなと思ってお願いする。マッサージしてくれてる人にこんなひどい目にあった、おばあちゃんとかプロですよね、と説明したら「お客様面白いですね〜言われませんか?」と言うので「言われますよ、でも私は真面目にやってるんですよ」と言う。続けて「でも思い切ってなんでもやってみる、っていうのはいいですよね」と言うと「遠くからいらしたんですか」と言う。「いえ、自転車で来ました」「ここもう3年前にオープンしたんですよ」笑って「何か忘れたりしてもフロントで貸してくれますし、大丈夫ですよ」と言う。
 
日常生活がうまく送れない人というのは、万事が万事、そんな感じでね、何がどう、とうまく説明できないもんなんだ。
 
少しでもご理解いただけたなら幸い。